彩の国いきがい大学東松山学園
 平成25年度28期課題学習発表・地域創造科     課題発表一覧


 

                     わが町における食文化
  

1. 課題設定

 まちづくりに必要なのは「よそもの・ばかもの・わかもの」と言われています。まちというのは、多様な人がそれぞれ異なる価値観や目的を持って暮らし、成り立っているもので、それを一つの物差しで判断しようとするから不和が生じるのではないでしょうか。
私たちは短期的な視点ではなく、「食」を通して、その地域にある資源や文化、歴史、景観などの要素から「まちづくり・まちおこし」には何が大事かを見つめていくことにしました。
※歩いて食べて飲んで話しながら、みんなが楽しく学習できる、そして名所旧跡を巡れば、我がまちを再発見できる、そんな想いがありました!

2.課題の進め方

 現在クラス員が在住している市町村をみんなで訪問し、行政の取組み状況などをお聞きすると共に、特産品、名所旧跡などの現状調査も併せて実施することにしました。
※対象市町村
      東松山市、坂戸市、鶴ヶ島市、富士見市、行田市、吉見町、鳩山町、越生町ほか
      @調べる場所 公的機関 市役所・町役場、商工会議所ほか
      A食べる 特産品、B級グルメなど
      B観光 名所旧跡・娯楽施設(温泉)など

3.校外学習の紹介(一部)

市役所や商工会議所の地域振興への取り組みなど、特産品や名所旧跡を巡りながら現地調査をしてきましたが、ここではB級グルメの評価結果をご紹介します。

(1)B級グルメ評価項目
   @外観 A香り B歯応え C味覚 D美味しさ E健康志向度 F地域性
   G価格の適正 Hネーミング Iインパクト J総合評価 Kコメント
       
           
お月見亭ランチ             五家寶の手作り工場

 (2)評価結果
   @菓子類                 
上段総合評価 下段健康志向度:◎

品目

特徴

評価

コメント

吉見町

苺ミルクまん

いちごの香りがあって爽やかな甘さと深い味が特徴です。

☆☆☆

デザインが上手く合致している。特産なので、吉見町の地産・生産が好ましい。

鳩山町

はあーと友愛焼

鳩山町の黒大豆を使用して焼いた菓子。

☆☆

限定製品で普段は販売されていない。

美味しく、手作り感あるもインパクトが弱い。

坂戸市

ビタミンサンド

葉酸添加ブレッドに鶏かぼちゃ、ルーコラ、バジルポテトを挟んだサンドウィッチ

☆☆

◎◎

女子栄養大とのコラボ食品

健康志向度は高いが味、美味しさの点のインパクトが弱い。

熊谷市

五家寶

(紅葉屋)

江戸の昔から製法を守り、今に伝える熊谷銘菓。無添加・無着色の自然食品。

☆☆☆

◎◎

昔食べたことがある素朴で懐かしい味です。

全てが手作り、食感が独特で後を引く美味しさでした。

   A食事類

品目

特徴

評価

コメント

吉見町

あぶら味噌

うどん

1年間寝かせた無添加の地元産味噌を使用。野菜も地産。

☆☆

若者に好まれる濃さと麺のコシがあって、量は多くインパクトはあるが健康志向としては弱い。

鳩山町

鳩豆うどん

鳩山産黒大豆を練り込んだうどん。喉越しも滑らかで、ミネラルが豊富。

☆☆

◎◎

黒豆大豆のそば、豆の味、風味が感じられなかった。さっぱりとして健康志向度は高いが、インパクトは弱い。

行田市

十割そば

十割そば限定10食/日で予約制。信州のそば粉を使用して、つなぎなしのそば。

☆☆☆

◎◎

十割そばのイメージを覆すほどつなぎがしっかりしていてインパクトは大。健康志向度も高い。

鶴ヶ島市

茶ラーメン

鶴ヶ島市の「狭山茶」を取り込んだ麺に塩味で、青梗菜とトマトであっさり仕上げ。

☆☆☆

◎◎

見た目サッパリ、味もサッパリで美味しくいただきました。鶴ヶ島市の唯一のB級グルメ。

富士見市

お月見亭

ランチ

月1度、限定25食で営業。地産食材で、手打ちうどんを中心にしたランチ。

☆☆

◎◎

月1度の特別ランチ、プロでない素人集団の提供。味はさっぱりもボリュームあり、インパクトは弱いか。

熊谷市

聖天寿し

棒状のお稲荷さん3本と太巻き(干瓢)4個で1パック。一人前にしては量が多い。

☆☆

量は半端ではなく1.5ないし2倍、美味しかった。濃い味で健康志向度は低いが、インパクトは大。

     B酒肴類

品目

特徴

評価

コメント

東松山市

やきとり

豚のカシラ肉を使い、炭火で丹念に焼き上げ、「辛い」みそダレを付けて食べる。

☆☆☆

B級グルメのヒット商品でお酒と合いとても美味しい。

タレは独特で、時間が経過すると硬くなり歯に堪える。

越生町

梅コロッケ

一口食べると「ナニこれ?梅」が入っている。甘しょっぱさにハマッてしまう一品です。

☆☆

◎◎

外見は普通のコロッケ、梅の香りで、酸っぱくはない。越生の地域性が出ていて、インパクトは大。

行田市

フライ

クレープのようにふわりとしたお好み焼き風の食べ物。地産小麦粉を使用。

☆☆

一人前としては量が多く、おやつには最適。素朴な味で価格も低く、小麦の地産商品として良い。

行田市

ゼリーフライ

衣の付いていないコロッケ風の食べ物。

小判型化。

☆☆☆

 

ネーミング、説明を受けて納得。コロッケでもなく、味は濃く手作り感が良かった。

4.終わりに

(1)現地調査では、「わがまち」の全員の共有化と訪問先での課題学習の目的及び分析・評価などを
  議論し方向付を確認して取りまとめを進めました。また、利根大堰見学後に埼玉・群馬をつなぐ利
  根川の渡し「赤岩渡船」の乗船が出来たこと、富士見市では水子貝塚公園で縄文時代は、東京湾は
  かなり奥まで海域だったことなど、ハプニングや新たな発見もあり、現地調査ならではの経験が出
  来ました。

(2)現地調査をして、理解が深まったことは、わがまちで、行政・商工会をはじめとする公共機関及
  びボランティアを含めた地域の方々など、こんなに多様な取り組みをして活性化を図っていること
  に気付いたことです。また、現地調査と同時に、それぞれの町の名所・史跡をガイド付きで訪ねる
  ことができたのは有意義でした。又、このことは課題学習を楽しく進めていく上で大きな拠り所に
  なりました。

(3)現地調査は、全員が楽しんで取り組めたこと、地元の観光を含めた諸施設の新たな発見と、特産
  品・B級グルメ等々の賞味を通じて、「食べてわかるまちのよさ」も実感できました。また端緒的で
  はあるが、まちおこし・地域活性化の一側面であるテーマ「わが町における食文化」を現地調査を
  交えて、みんなでやり終えたことは、これからの地域への関わり方にそれぞれにある示唆を得られ
  たと確信します。
  私たちとしても「わが町のまちおこし」のお手伝いをしてゆくことで、今後も継続課題として取り
  組んでゆくことを誓い合いました。

                                           以上


                                   このページのトップへ


      copyright©2011 Higashimatsuyama Gakuen all rights reserved..